日本のいけばな・華道は、四季折々、様々な表情を見せる日本の自然の中で、伝統的な年中行事や冠婚葬祭など日本人の生活に深く関わりながら、独自に育まれ発展してきました。
歴史的には、古来より草木や花を賞翫の対象としてきた素地があり、仏教伝来以降は仏前に供える供花となり、そこから室町以降、立て花へと発展し、やがて立華(りっか)となりました。一方、抛入花(なげいればな)というなるべく自然な姿に入れる様式が生まれ、そこから江戸時代中期から後半に生花(せいか・しょうか)という様式に発展していきました。また江戸時代中期から後期にかけて発展した文人花(ぶんじんばな)という様式や、明治以降、盛花(もりばな)という口の広い低い器に盛るようにいける様式が生まれました。
このように、日本のいけばな・華道は時代の流れとともに様々な様式が加わり、それに伴って器や花留めなど道具類も変化、発展し今日に至ります。
日本いけばな伝統文化協会は、華道の各流派の家元をはじめとして、流派の技術を継承する立場にある者が、いけばな・華道の伝統的な技法や様式を継承するとともに、いけばな・華道文化の保存や時代に応じた様式の向上を図るために、これまでの各流派・各団体の活動の枠を超えて結集し設立された団体です。
名称 | 日本いけばな伝統文化協会(任意団体) にほんいけばなでんとうぶんかきょうかい Japan Ikebana Traditional Culture Association |
設立日 | 令和6年6月28日 |
会員数 | 119名(令和6年12月現在) |
名誉会長 | 藤原 誠 |
特別顧問 | 池坊 専永 |
顧問 | 池坊 専好 |
勅使河原 茜 | |
会長 | 大津 光章 |
副会長 | 吉村 華洲 |
小原 宏貴 | |
目的 | いけばな・ 華道の伝統的な技法や様式を受け継ぎ、未来へ継承していくために、いけばな・華道の技の保存と時代(生活様式)に応じた様式の向上を図ることを目的とする。 |
主な業務 |
(1)いけばな・華道の伝統的な技の保存に関すること (2)いけばな・華道芸術文化振興のための展覧会、講習会、研究会等の開催 (3)いけばな・華道芸術文化の後継者育成に関すること (4)いけばな・華道芸術文化振興のための情報発信に関すること (5)その他この会の目的を達成するために必要な事業 |
文化財保持団体 | 令和6年12月16日(月)の「官報」号外290号において、文部科学省告示第173号として華道が登録無形文化財に登録され、日本いけばな伝統文化協会が保持団体として認定されたことが告示されました |